こっちでやりたい事もいっぱいあったんすけど、でも沖縄の方がまだ動けるのかなっていう(TENGAN)

-ま、その二人の事もあって、MIYAちゃんの思う事もあって、で、相談を受けるわけだね。「沖縄帰りましょうか」って。TENGANちゃんはどんな気分だったの?

TENGAN いや、でも元々帰ってこいって(家族から)言われてたから、ま、もう帰ろうかなぐらいな。

一同(笑)

-俺ね、TENGANちゃんの事たくさん知っているわけじゃないけど、東京にいるより沖縄にいる方が本領を発揮できるタイプだなって印象があったんだけど。

TENGAN あー…

-東京は生きにくいとかある?過ごしにくいとか。

TENGAN 最初はそんな感じだったけど。結構今は逆に刺激が多くて、馴れてきたら東京もイイなって思ってて、でも先を考えると…ちょっと帰らないとそろそろアレかなって。でも、ちょっとまだやれるって感じ。まだ本当は、こっちでやりたい事もいっぱいあったんすけど、でも沖縄の方がまだ動けるのかなっていう。そういう気持ちも若干あったりもする。

-年齢的にはまだ30代だから、選択肢としては一生の決断っていうわけではないよね。今後の生き方でまた変わってくると思うし。でも、沖縄と東京だと海も経てるし、俺が実家の山梨に帰るってのとはちょっとわけが違うんだよね。

蓮尾そんな感じがありますよね。僕も全然遠くないんで。

TENGAN でも、何年か前よりは、出て来やすくなっている気がするんですよ。飛行機も安くなってるし。だから、昔よりは遠くに感じていないってのも多少あるんですけど。ただ、逆に音楽出来ないかもしれないですね。東京みたいにその、仕事が選べないので。

-ああ。むしろそういった面での懸念があるんだね。

TENGAN そもそもが、沖縄で忙し過ぎて音楽が出来なくて、仕事辞めて(東京に)出て来たってきっかけもあるんです。

-ほう。TENGANちゃん一人で出てきたんだっけ?

TENGAN いや、(MIYAに)誘われたんです。丁度無職でなんもする事なかったっちゅーか。

-うーん…よかったね。誘われて。

TENGAN (笑)

-東京は正味何年?

MIYA5年か?5年くらいいるみたい。色々ありましたけど。

-でも東京にいる期間に結婚したんだし。

MIYAそうですね。それを…すごかったですよー本当に(聞き取れるか聞き取れないくらいの小さな声)

-大丈夫?ま、でもMIYAちゃんとしても、プライベートでやらなきゃいけない事は増えるし、生活の事を考えなきゃいけない事も増えるけど、どんな環境になったとしても、バンドを「やらない」って選択肢がもともとないんだよね?

MIYAうーん…そういうつもりではない。なんかあの…なんて言うんですか…私がやってる音楽っていうかやりたい音楽が、どうしても身体の負担がかかるわけじゃないですか。そのー、色んなミュージシャンとかベーシストにこっち(東京)来て、皆に会うとその人達は皆「脱力」と言うんですよ。音楽は脱力だと言うんですが、元々が脱力した事が一度も無かったから「何てこった!」と思ったんですよ。こんな歳になって初めてそれに気付いたみたいな。それぐらい人とあんまり接してなかったから。「ああ、そうか。脱力なんですね」って言って。最近、脱力は覚えましたけれども。

-うん。

MIYAやっぱりヘドバン(ヘッドバンギング)しないとベースは弾けないし、練習でこうやってやってると(落ち着いてしれっと弾く感じ)全然弾けないんですよね。で、なんか「どっちだったけかなー」みたいな。立ってるおばさんみたいになってしまうわけですよ。結局ちょっと動くと少し弾けるようになったりとか。結局動かないと弾けないという練習法でやってきてしまっているから、なんだかんだで負担がかかってきてしまって。その、音楽=スポーツみたいになってしまっている部分がどっかあるんですよね。それで身体の負担も凄く大きくなって、首も凄い振るし、こうなんかこうAC/DCの影響とかも凄い受けているから。動かないという事に対しての…もし、音楽の「ヌシ」みたいのがいたらビンタされるんじゃないかなーっていうのがあるわけですよ。どっか。

-うんうん。

MIYAだから。向いてないんじゃないかって思う時期もあったんですよ。脱力とかみんな言うし、ヘドバンしたら首も痛いし。なんかリスクもあって。で、莫大に売れているわけでもないし、でもなんかミュージシャンにばっかり「おー凄いね」みたいに言われて。だから、「これは大丈夫か?」「いいんですかね?」みたいな、なかなかその辺が…。元々、一緒のプレイヤー達に面白いねって言われてここまできたんですけど、これではたしていいのかなって。結局、自分の為だけにしかやってないんじゃないかなって思ったら、自分は楽しいからいいけど、お客さんにお金まで払わしていいのかなって、そんな時はあったけど。でも、最近になって、あ、蓮尾君が入ったあたりから、あのー楽しむ…っていう…前までは楽しんではいけないって感覚がなんかあったんですよ。で、それがちょっと変わってきて。なんか、楽しんだ方がいいんじゃないかって…そう思ったら少し、奥歯の力も段々抜けてきて、奥歯一本とったんですけどね。

-うん(笑)